個人山行 東北の山

安達太良山

中島 H

6月30日(木)
 長崎空港を無事飛び立ち、羽田空港へ。
モノレール、浜松町駅、東京駅、福島と行くのだが、モノレール車中、私が最初の失敗を犯す。
 ジパング倶楽部3割引きのJR切符を手帳に挟んでいたのに、ない、ない、ない。探すこと10分間。
再購入しなければ・・・・・・見つかりました。
絵本作家ターシャ・チューダーさん曰く「もの隠しの名人」になった。私も「もの隠しの名人」になった。
 福島駅でレンタカーを借り、今日のお宿、岳温泉・光雲閣へ。

7月1日(金) 安達太良山
 天気良好。あだたら高原スキー場からロープウェイで10分、山頂駅へ到着。
日に照らされて、ひたすら上へ上へとコツコツ上っていく。
ようやく山頂の乳首に到着。
360度すごい景色を見渡す。風が強いので下り、下ったところで乳首を背景に記念写真を撮る。白と赤茶色の鉄山も見える。
下りは余裕ができて、花の写真を写しながらゆっくり下り、薬師岳展望台で、登った安達太良山の乳首を見返す。
後は裏磐梯のお宿、アクティブリゾーツへ移動。

ウラジロヨウラク

イソツツジ

ゴゼンタチバナ

サラサドウダン
コースタイム:
山頂駅9:10〜10:47安達太良山11:20〜13:13薬師岳13:26〜13:27山頂駅

磐梯山

川口 A

7月2日(土)晴
 朝食の前、ホテル近くの青沼を観光しに行く。5湖を巡る周回路もあるが、車で行ける所だけに行く。
深い青緑色の大きな湖だった。食後、レンタカーで移動。
八方台登山口近くの駐車場は土曜日という事があって車が多く、停めるのに苦労し、苦肉の策として山際の狭い所に駐車した。
 今日は登りが続くことで覚悟して登る。登山口には携帯トイレ回収ボックスがあり、私たちも携帯トイレを持参して登る。
ブナ林の中を緩やかに登っていくと、硫黄のにおいのする中ノ湯跡を通過。これから歩きにくい石の多い急登が始まる。
途中ロープが4ヶ所位張ってあり右下は急斜面なので、慎重に通過する。
ゆっくり2時間かけて登ると視界が開け、弘法清水に到着した。
そこは避難小屋で、売店もあり若い人で賑わっている。トイレはここだけで、携帯トイレを利用するには店に声掛けが必要らしい。コーヒーがおいしいそうだが、後で知って残念。
小屋の前に弘法清水という水場があり、とてもおいしい水を味わった。
歩きながらタニウツギ、ヨツバムグラ等を見る。小屋の前から急登が続くが30分程で磐梯山(1816m)頂上に着いた。
山頂には小さな祠にお地蔵様が鎮座、360度の素晴らしい景色。東北の方角には、小磐梯山を吹き飛ばすほどの激しい水蒸気爆発により、山体崩壊で出来た崩壊壁が荒々しく、爆発のすごさを思う。
噴火石が川をせき止め、一帯は湖沼群が多く見られる。南の方角に猪苗代湖が眼下に見え、記念写真を撮る。
今回の目的は、磐梯山に登った田アさんが、出発2日前に写真を送ってくれた中に、磐梯山の固有種であるバンダイクワガタを紹介され、その花を見ることも目的。
ありましたね。山頂の岩の所に。薄いブルーの小さな尖った4枚の花びらに2本の雄しべが長く突き出ていた。うーん、クワガタの角に似てる?こんな花は見たことがない。見れて、よかった!
知らないおじさんから、グンナイフウロを教えてもらう。山頂付近は、ミヤマキンバイ、マルバシモツケ、カラマツソウ、ハクサンチドリなどが美しい。
もう一つの目的は山頂で「会津磐梯山」を歌いたい!だけど山頂の狭さに加え若者だらけで、恥ずかしくて歌えない。口の中でもごもごと唄って小さく目的は達したと思いたい。
お昼を食べて、景色に花に写真にとのんびり楽しみ、1時間も居てしまった。その間川口Tさんは狭いところに止めたレンタカーを気にして、さっさと下って行った。
昼食後、来た道を弘法清水まで下り、お花畑コースを下る。
振り返れば磐梯山。なるほど遠くて鋭い。このコースから登らなくてよかった。
お花畑は、右に崩落壁、爆発で出来た天狗岩、湖沼群。平らでのどか、高山植物も多い。天気は良いし遠くでウグイスの声が聞こえる。
お花畑を抜けると登ってきたコースに合流する。
後は来た道を植物の写真を撮りながら下るだけ。
出発点の八方台駐車場に戻ってきた時には、車を定位置に駐車した川口Tさんがにこやかに迎えてくれた。ホントに磐梯山は花の宝の山だった。
 今日のお宿は白布温泉。明日は関東支部長の田アさんと合流し西吾妻山へ。
【出会った植物】
マイズルソウ・アカモノ・ウラジロヨウラク・ハクサンチドリ・ベニバナイチヤクソウ・ハクサンチドリ・サラサドウダン・ヨツバムグラなど等。
コースタイム:
八方台登山口9:08〜11:14弘法清水小屋11:25〜11:55磐梯山13:00〜弘法清水小屋13:23〜天狗岩13:34〜15:19八方台登山口


西吾妻岳

栗崎 

7月3日(日)
 東北の山も3日目ともなると、少々疲れが残っているが、今日も快晴、頑張ろう!!
今日は茨城県に仕事で滞在中の田ア友美さんと一緒に登る。
月報の個人山行予定を見て、連絡があり再会、合流となった。私達は大歓迎!
湯元駅での田アさんとの待ち合わせに合わせて宿の人にロープウェイ駅まで送ってもらう。駐車場はあったのだが、昨日の磐梯山の登山口が満車で駐車に苦労したので、宿の人に送迎を頼んだら快く引き受けてくださった。
待つことしばし、田アさんと合流。ロープウェイも混んでなくすぐ乗れた。
それからリフトを3回乗り継ぐ。リフトに心地よく揺られながら、遠くの景色、眼下のコメツガ、シラビソ、ナナカマドなど楽しみつつ1時間後には北望台へ。トイレを済ませいよいよ歩き出す。
 岩石の歩きにくい急坂をゆっくり進む。まもなく満開になるコバイケイソウが沢山。
カモシカ展望台より下っていくと山肌に雪が残っている。大凹の湿地が見えてきた。
その木道を過ぎ、再び岩を登り返すといろは池塘群。広く開けたお花畑だった。今を盛りのチングルマ、濃いピンクのイワカガミ。皆、喜んで写真タイム。チングルマの群生に感激!こんなにたくさん見るのは初めて!
やがて前方に梵天岩の溶岩ドームが現れる。ここを過ぎると天狗岩がたつガラ場だ。
そこを過ぎたところで川口Aさんが石に足を取られたか?登山道の脇に座り、中島Hさん持参の捻挫用のテープで応急手当てをする。
通りがかりの人から声掛けがあり、鎮静スプレーを貸してもらい、その上にパップ剤を張る。
本人が「大丈夫」と言うので、西吾妻山に向かう。展望のきかない狭い山頂で集合写真を撮り、西吾妻小屋(避難小屋、鍵がかかっていなかったのでトイレだけ借りた)を通って吾妻神社の方へ回り、往きと同じコースで戻る。
但し田アさんと川口Tさんは中大嶺分岐から人形岩を通り北望台へ戻る。
川口Tさんからリフトの最終便が15時50分と聞き少し急ぐことにする。
足を痛めた川口Aさんには田アさんが寄り添ってくださって心強い。
又、花の写真も自分が撮るというので、私たちは余り撮らなかった。(後でアルバムにしてラインで送ってくださった) ありがとう!!
リフトの係の人に下山する人は他に居なかったかと、聞かれたけれどたぶん私たちが最後かも?登ってくる数人の人とすれ違ったけど、歩いて下山するつもりかな?
無事、リフト、ロープウェイで下山。宿の人にむかえに来てもらいレンタカーに戻り福島駅で車を返し、ホテルへ。
 明日も休みの田アさんは別れがたく、急遽同じのホテルで宿泊。夜は居酒屋で打ち上げに参加、楽しい時を過ごしました。
7月4日(月)
九州に台風接近の為、帰路は飛行機をやめ、新幹線を乗り継いで福島→東京→福岡→長崎と10時間かけて帰りました。久しぶりの列車の旅も悪くなかったですよ。

お花畑の西吾妻山

田ア 

7月3日(日)
 午前8時30分、東北遠征メンバーと天元台ロープウェイ乗り場で合流。久々に聞く長崎弁が心地いい。軽く挨拶を交わし、早速ロープウェイ&リフト券を購入。往復で4200円のところ、モンベル会員割引で3780円。
遠征組は、安達太良山、磐梯山に続く東北遠征三座目ということもあり、少しお疲れの様子??コロナ禍ということもあり、静かに天元台高原駅を目指す。
ロープウェイを降りるとそこは標高1300mの広々とした高原。色とりどりのお花もたくさん。空は快晴。そよ風が気持ちいい。
遠くに蔵王、月山、飯豊、朝日連峰など、東北の山々が大集合!あるメンバーが「ここで1日遊んでもいいね〜」と。やっぱり疲れている?
リフト乗り場まで歩きながら、改めてみなさんへご挨拶。3つのリフトを乗り継ぎ、標高1800mの北望台登山口へ。さぁ、西吾妻山。どんな景色が待っているのかな(^_^)
 ゆっくりと、確実に、一歩ずつ。長崎山岳会の女性陣といえばおしゃべりの達人で、明るくにぎやかに山を歩いているイメージなのに、この日はなんだか少し静か。やっぱり疲れているのか?そんなことを考えながら約30分歩くと、木道が整備されたお花畑と遭遇!
チングルマ、 ワタスゲ、コバイケイソウが咲いており、女性陣のテンションが一気に上がる。
そう!このにぎやかさこそ長崎山岳会。お花の写真撮影に夢中の女性陣を後ろから思わずパチリ。
すると突然、「今日の山行記録は田アさん担当ね!」とのご指名。「3日間通して書かないんですか?」と尋ねると、みなさんから全力で否定される(笑)
そして、「初日の担当は誰?」とか、「2日目は貴方の担当よ」とか、軽く内輪揉めが始まる(笑)
長崎弁が懐かしくて、しばらくおしゃべりに耳を傾ける。
  「私、コバイケイソウは好きじゃなかけん、写真撮らんでもよかとさね。」
 「じゃあ撮らんならよかたい。」
 「でも、撮らんばさ、一応来たっていう証拠やけんさ。」
 その後も木道が続き、花を見つけては写真を撮りつつ、のんびりと山頂を目指す。
途中には雪渓もあった。ちょうどチングルマが見頃で、木道の両側にこれでもかという勢いで咲き乱れており、何度も足止めをくらう。
約1時間半で梵天岩に到着。Kさんから、お土産よ〜と「文明堂のどら焼き」を頂いた。ありがたい(^o^)
 梵天岩から天狗岩を通過して約1時間で西吾妻山山頂。木々に囲まれて眺望はなし。
集合写真を撮り、早々に西吾妻山避難小屋へ。
避難小屋はトイレ使用可能で、周辺は木道が整備され、コバイケイソウ、チングルマ、イワカガミなどが咲いていた。イワカガミはその株によって色の濃淡が違っており、どれも見応えがあった。
鮮やかなピンク色の花びらを写真に収めようと、唯一の男性メンバーKさんが木道に寝そべって写真を撮っていた。その姿を思わずパチリ。
木道の途中に腰掛けて昼食タイム。ただのコンビニおにぎりなのにご馳走に感じる。ちょっと大げさかもしれないが、人生のうち、出来るだけ長い時間を山で過ごしたいなぁと思う。
 天狗岩まで戻り、ロープウェイの最終時間を気にしつつ下る。でも、高山植物を見つけるとつい足を止めてしまう。
撮影した花を調べたところ、チングルマやイワカガミの他、ベニバナイチゴ、ミツバオウレン、ショウジョウバカマ、サンカヨウ、キヌガサソウ、イワイチョウ、ヒナザクラなど…山を歩くたび、花の知識が増えていく。
なんとか最終前のロープウェイに間に合い下山。この日は自宅に帰る予定だったが、みなさんとの別れが惜しくて、急遽福島市内の宿を予約し、しっかりと打ち上げにも参加させていただいた。
 今回は、長崎から来たみなさんと山形で合流して東北の山を一緒に歩くというなんだか不思議な経験だった。
途中、アクシデントはあったものの、みなさんの生き生きとした姿を見て元気をもらい、また一緒に山を歩きたいなと思った。ありがとうございました(*^_^*)
 コースタイム:
北望台登山口9:28〜11:11梵天岩〜11:45天狗岩〜12:07西吾妻山〜13:03天狗岩〜13:14梵天岩〜14:56北望台登山口
〇距離 9.9km
○高低差 440m
参加者:
 CL:川口T、川口A、中島H、栗崎、田ア  計5名