個人山行 高原山

シロヤシオを愛でに

田ア

 関東生活も残り一年を切り、今のうちにたくさんの山に登っておきたいと焦っている私は、ここ最近、暇さえあれば山のアプリで面白そうな山行記録を検索し、登山口やルートを調べ、グーグルマップとにらめっこをし、天気を何度も調べながら、登る山を決めている。
3月には、丹沢の鍋割山、箱根の金時山、ミツマタの鶏足山、イワウチワの盛金富士、4月には富士山に会うため山梨県の釈迦ヶ岳と黒岳(山行記録まだ書いてなくてすみません…)、次に登る山を考えた結果、ちょうどシロヤシオ、アカヤシオの時期という情報を見つけ、栃木県の高原山に決めた。
といっても、高原山という名前の山はなく、栃木県日光市、那須塩原市、矢板市にまたがる山の総称が高原山と呼ばれており、今回はその主峰である釈迦ヶ岳(1,795m)へ行くことにした。
 5月29日午前4時に自宅を出発、午前7時に登山口の大間々駐車場に到着するも、花の見頃であり既に満車。一つ下の小間々駐車場に戻り午前7時30分登山開始。
アスファルトの車道を歩きながら、早速予定が狂ったなぁと思っていたところ、車道脇のヤマツツジが満開!満車で逆にラッキーと前向きな気持ちで歩く。
 登山口からは、見晴らしルートと林間ルートが選べ、日差しが強いので林間ルートを選ぶ。
雑木林の緩やかな登りを歩き、約1時間で剣が峰へ。駐車場が満車だった割に登山客は少なくて静かな山歩き。
剣が峰を過ぎると、今回の目的である白くて可憐な花、シロヤシオと遭遇。写真を撮っていると、すれ違ったご夫婦から、「去年はここ全部満開だったけど、今年は不作だよ」と聞く。
確かに、登山道の両側全て同じ木なのに、ほとんど花がついていないし、つぼみもない。
ご夫婦としばらく雑談し、「葉っぱが5枚あるからゴヨウツツジともいうよ。」「白い花はシロヤシオ。赤い花はアカヤシオ。黄色いオウゴンヤシオもあるよ。見分け方は、葉っぱの形だよ。」等と教えてもらう。
 剣が峰から山頂までの間は、アップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げていく。
尾根を歩けるため、木々の間からは日光連山や雪化粧の尾瀬の山々を望む。
シロヤシオ、満開も見てみたかったけど、歩きながらたまに現れる可憐な白い花がすごく嬉しくて、不作であることが逆に貴重でありがたい。
 午前10時30分、釈迦ヶ岳山頂に到着。20人ほどの先客あり。立派な鳥居に祠、大きな大仏がある。
景色は少し霞んでいるけど栃木の街を一望できた。遠くには、会津駒ヶ岳と燧ヶ岳。
青空の下、コンビニおにぎりを頬張る。お茶を飲む。景色を眺める。せんべいを食べる。コーヒーを飲む。少し寝る。いい時間だー。
 ゆっくりと山頂で過ごし、帰りは大入道周回コースという別ルートを通って下山することに。
このルートはシロヤシオが結構咲いていた。
駐車場近くまで下ると今度は満開のヤマツツジが現れ、期間限定の花々に励まされながら、楽しい山歩きだった。
コースタイム:
7:30小間々駐車場〜8:00大間々駐車場〜9:10剣が峰〜10:30釈迦ヶ岳山頂11:30〜12:45剣が峰〜13:40大入道〜14:40小間々駐車場
全行程: 16.2km
高低差: 1,122m