個人山行 黒髪山全山縦走記録

山行を終えて

下松八重 KO

 久しぶりの縦走だったが低山である事や、キャンプ場に荷物をデポ出来たので担ぐ重量が軽い事もあり気楽な気分でスタートした。
伊万里市国見台運動公園駐車場に車を停め、金武駅から山道らしい道に入るまで舗装路をかなり歩いたのは少々足裏に響いた。しかし天気にも恵まれ、腰岳山頂からの眺望もよく気持ちのいい登山になる予感を感じさせた。
 腰岳からの下りも木陰が続き気持ちよく歩いていたのも束の間、牧ノ山への登りが鎖やワイヤーも敷設されているかなり急な直登ルートで予想外に息が上がってしまった。
しかしこの日の本格的な登りはここまで。下りはスムーズに進み、予想タイムから30分早く龍門キャンプ場に着く事となった。
早めに着いたとなれば登山の醍醐味の一つであるテン場での宴会が待っている。今回は麓のキャンプ場にテントを張ったので調達班が車でビールを調達。
SさんやKさんとはかなり久々に宴会が出来、様々な話題が溢れてとても有意義な夜であった。

登りの最後に現れた自然の階段
 翌朝、この日は事前に急登がある事が分かっていたので前日より多少気合いを入れてスタートした。
青牧峠からの急登を何とかこなし青螺山へ。前日に続いて天気も良く、各ピークの眺望は非常に良かった。

山頂直下の岩場
 ここで、見返り峠から登山道の雰囲気が一変。岩肌が覗き始め、低山とは思えないような道になってきた。個人的には岩が好きなので大歓迎であったし、黒髪山山頂の直前にある鎖場は昔登った剱岳の「カニの横這い縦這い」を髣髴とさせてワクワクした。
 山頂ではすぐ下まで道路が通っていてGW中だった事もあり、子供連れが多かった。
親に連れられて岩場を登る姿に自分を重ねていたところ、ひとりの母親から「コウタく〜ん」と声がした。なんとたまたま居合わせた少年が同じ名前だったのだ。偶然の出会いに驚きつつも、お互いの無事を祈りながら別れて下山ルートへ向かう。
 最後のピークとなる英山に向かう道中でシャクナゲが綺麗に咲いていたので思わず写真を撮る。
 その後は何事も無く下山。開催中で賑わう有田陶器市を横目にJR上有田駅から電車に乗り、松浦鉄道川東駅で降りて運動公園に置いてきた車を回収。最後にキャンプ場の車を回収して帰路についた。
今回の山行は低山縦走の割りには急登が多く予想より体力を使ったが、荷物も軽かったのでとてもキツいという訳でもなく、天気にも恵まれてとても良い山行になった。
色々と忙しく、県外会員という事もあり山行に参加する頻度が低い自分だが、登山の楽しさを再認識させてくれた。
直前にも関わらず計画に同行させて戴いたOさんとSさん、一緒に登ってくれたKさんと父への感謝を以て今回の締めとする。
コースタイム:
5/3
伊万里市国見台運動公園駐車場8:52〜9:29 松浦鉄道金武駅通過(登り始め)〜10:53 腰岳登山口〜11:07 腰岳山頂〜13:01 牧ノ山山頂〜13:53 牧ノ山分岐〜16:30 竜門キャンプ場
5/4
竜門キャンプ場6:50〜8:30 青螺山〜9:30 見返り峠〜10:10 黒髪山山頂(大休止) 10:50〜11:30 前黒髪〜11:45 英山〜12:30下山