個人山行 北アルプス

燕岳~大天井岳~常念岳

田﨑

どーもー!長崎山岳会関東支部長の田﨑です(^o^)
去年、念願の北アルプスデビューを果たした私は、今年も絶対にあの景色を見たい!と思い、8月に1週間の連休をゲットしました。
長崎を離れてから、ちょこちょこ連絡を取り合っていた今泉梨沙ちゃんに連絡したところ、なんと、8月にアルプスを考えているとの返事。旦那様はお仕事とのことで、女二人のアルプス旅が決定しました~!
行き先は、梨沙ちゃんの提案で表銀座縦走(槍は抜き)に決まり~
行程は、燕岳登山口から山に入り、燕山荘、常念小屋、蝶ヶ岳ヒュッテに宿泊する3泊4日に決定したのですが、新型コロナウイルスの影響で今年の山小屋は完全予約制。
蝶ヶ岳ヒュッテだけ、予約受付は宿泊の1週間前からしか受け付けないとのこと。
電話が全くつながらず予約がとれなかったため、予定を2泊(燕山荘、常念小屋)に変更し、3日目に天気がよければ、蝶ヶ岳を回って下山することにしました。
梨沙ちゃん、山小屋の予約ありがとう (_ _)
8月19日(水)登山前日
私はマイカーで成田空港に向かい、某格安航空で来た梨沙ちゃんと合流して、そのまま長野県へレッツゴー!!
この日は、安曇野市内の「ビレッジ安曇野」に前泊。一人4,850円のところ、Go Toトラベルキャンペーンと安曇野市宿泊施設応援券により、なんと一人2000円に!(^_^)v
安曇野市宿泊施設応援券というのは、コロナ禍で大打撃を受けている宿泊施設に、少しでも客が戻ってくるようにと、安曇野市が宿泊代金の助成をしていたものですが、今は終了しています(ToT)
Go Toトラベルキャンペーンと安曇野市の宿泊補助、本当にラッキーでした。ということで、就寝前、「下山してもう一泊する?」ということになり、安曇野市のペンションをちゃっかり予約!
これで縦走も頑張れそうだ!!
8月20日(木)
朝4時50分起床。身支度を済ませて、車で穂高駅に向かいます。
途中、アルプスの山並みが見え、車内では二人ともキャッキャ!うふふ!楽しいな~(^o^)
車を穂高神社の登山者用駐車場に止め、徒歩で穂高駅の乗り合いバス乗り場へ。
バスの出発時刻まで30分以上あったのですが、駅前に止まっていたタクシーの運転手さんが、「4人乗り合わせたら一人プラス300円で、中房温泉まで行けるよ~」とのこと。
そこで、バスを待っていた男性二人組と一緒に4人でタクシーに乗車。約40分で中房温泉着。
料金は一人2100円でした。
この日は、雲一つない青空。しっかりと日焼け止めを塗り、7時10分登山開始!
開始早々、急登が続きます。周りは樹木、無風。これから二日間お風呂に入れないのに、開始3分で汗だくだー(笑)
今まで登った山や今後行ってみたい山の話などをしながら、どんどん高度を上げます。
約4時間登ると、合戦小屋に到着~♪さあ!お待ちかねのスイカターイム♪
一切れ500円のスイカを購入して、ベンチでパクリ。う~染みる~(ToT)
しっかり水分を補給して、燕山荘までもう一息です。
しばらく登ると、ベンチのある休憩所で「燕山荘見えた!」と梨沙ちゃん。
山を見上げると、あったー!!なんてかわいい山小屋なんだ(☆_☆)♪
隣で休憩していたご夫婦から、「燕山荘は到着した瞬間がいいんだよね~」なんて話を聞きながら、ワクワク。にやけ顔が止まらない!!
さぁ、登山再開。約1時間登ると・・・よし!到着!
え?えぇぇ~!!正面に、裏銀座ドーン!!槍ドーン!!・・・圧巻。
梨沙ちゃんは、到着した瞬間、驚きすぎて目がまん丸に(笑)。
しばし写真タイムの後、宿泊の手続きをします。山小屋に入る際は、全員マスク着用。体温測定を受けてから中に入りました。
山小屋は、受入数を少なくしており、私達は二段ベッドの二階、約3畳に仕切られた部分を二人で使用。
ちなみに、インナーシーツ、消毒液も持参しました。
山小屋に荷物をデポして燕岳に向かいます。
なんだか、燕岳って白くてきれいで雰囲気が他の山と違いました。アルプスの女王と呼ばれるのも納得。途中、少し枯れていましたが、コマクサもたくさん咲いていました。
燕岳山頂でゆっくりしていると、遠くから、ドーン、ゴロゴロゴロと雷の音!常念岳の方が真っ暗です。
もっと山頂にいたかったけど、急いで燕山荘に戻ります。
その後は翌日に備えて山小屋でゆっくり過ごしました。
私はビール、梨沙ちゃんはいちごミルクで乾杯♪山で飲むビールってやっぱり格別。
「私、ビール飲むために山登ってるかも~」と言ったら、「それ、Yさんと一緒!(笑)」と梨沙ちゃん。みなさん誰のことだかわかりますか?(^o^)
ちなみに、食堂ではアクリルボードがたくさん設置され、他の登山客との会話は少々困難な雰囲気でした。
8月21日(金)
山小屋でしっかり朝ご飯を食べて、午前6時出発!
今日も快晴だ~(^o^) 右手に裏銀座、槍を見ながら、歩きやすい平坦な縦走路を軽快に進みます。
梨沙ちゃんは、去年歩いた裏銀座を反対側から見ることができて、感動していました。
「あ!水晶が見えた!」「あの赤い山、近くで見たらかっこよかった~」「あの尾根を通って、槍まで行ったなぁ。よー歩いたなぁ(笑)」と、話を聞いているだけで、私までワクワクしてきました。
燕山荘から大天井岳へと続く縦走路では、途中、雷鳥さんにも会えました。とってもかわいかったけど、鳴き声を聞いた瞬間、二人で顔を見合わせ、「鳴き声かわいくなーい(~o~)」
大天井岳の頂上に立つと、穂高連峰がすぐそこに。それはもう、前日を超えて最高でした。
アルプス2回目の私にとって、槍と穂高は憧れの場所です。
去年、後立山から見た槍はすごく遠かったのに。絶対あの頂に立とう、と決意を新たにしました。
大天荘でしばし休憩の後、常念小屋へと向かいます。
ほぼ平坦な縦走路が続きますが、なんだか雲行きが怪しい。雲がモクモクと上がってきて、一気にガスってきました。
このときは、「山って、瞬時に表情が変わるんだなぁ」と、まだまだ脳天気な私でしたが、しばらく歩いていると、顔に雨粒が・・・・・
「カッパ着る?」なんて話している間に、ボタ、ボタ、ボタボタボ・・・慌ててカッパを着ていると、ゴロゴロゴロ!!雷!!!
同じ行程で歩いていた関東在住のおじちゃん二人組と一緒に身をかがめて雷雲が通り過ぎるのを待つことに。ピカ!ドン!ゴロゴロ!生きた心地がしませんでした(>_<)
約20分、身をかがめて耐えました。後から聞くと、槍の方ではヒョウが降っていたそうです。
雨が弱まったのを見計らい、とにかく常念小屋を目指して、おじちゃん二人組ととにかく歩く!ひたすら歩く!私、このときめちゃくちゃ歩くのが速かったらしいです(笑)いや~怖かった(>_<)
常念小屋に到着すると、すっかり天気は回復モード。晴れ間も見えていました。でも、雷との遭遇で体も心もグッタリ。常念岳は明日にしよう(T_T)
常念小屋では、12人が定員となっている6畳ほどの部屋に女性4人。布団と布団の間には、幅約1メートルのアクリル板が固定されていました。
そして、この日の事件は雷だけではありません。山小屋の従業員さんがなんだか慌ただしい・・・どうやら、常念岳に単独登山していた男性が負傷して、山岳救助隊がヘリコプターで救助に来るというのです。
登山客は全員小屋内へ移動してくださいとのこと。テントも全て撤収していました(T_T) 大変!
松本空港からきたヘリコプターはホバリングしながら、山岳救助隊が約3分で負傷者をヘリに収容しました。
同部屋だった女性二人組によると、雷が鳴っているのに常念岳にニヤニヤしながら登っていく不気味なソロ登山者がいて、ウェアやザックの特徴から、どうやら負傷者はその人だとのこと。
後に長野県警のHPを確認したところ、鎖骨を骨折していたようです。
「登り始めたら、必ず自分の足で下山する。」またまた決意を新たにした出来事でした。
就寝前、翌日の計画を立てます。
当初、3日目に蝶ヶ岳経由で下山予定でしたが、燕山荘から大天井岳、そして大天井岳から眺めた景色が最高すぎて、二人とも「もう満足したね笑」
翌日も昼から天気が崩れる予報なので、無理はせず、朝から常念岳に登り、そのまま一ノ沢へ下山することにしました。
8月22日(土)
朝ご飯をしっかり食べて、アタックザックで常念岳に登ります。
遠くから見たらなだらかな山のイメージでしたが、実際に登ってみると、岩がゴツゴツしていてかっこいい山でした。
約1時間で常念岳山頂に到着!今日もまたまた景色が最高!!穂高連峰がすぐそこに。
ここまで自分の足で登ってきたことに感動です。
見渡す限り、山、山、山。昨日は雷雨、今日は静寂。自然の穏やかさと激しさを感じました。
やっぱり、私は山が好きです。季節が変われば、また見えるものも違うのだろうなぁ。これからもいろんな山を歩いて、いろんな景色を見たいな。
しばらく頂上で過ごした後、常念小屋に戻り、下山開始です。
一ノ沢までの道は、熊の目撃情報もあっていたため、また違った怖さがありました。
下り続けることに途中少し飽きながら、正午には一ノ沢登山口到着。無事に下山してハイタッチ。お疲れ様でした!!
登山口からは、雷雨を共に過ごしたおじちゃん二人組と、名古屋からソロ登山のお姉さんと一緒にタクシーに相乗りして安曇野市へ戻ってきました。
穂高駅前でお蕎麦を食べて、温泉に入り、この日は「ハーベスト」というペンションに宿泊。野菜たっぷりのコース料理と手作りのパンが話題の人気宿でした。
Go Toトラベルキャンペーンと安曇野市宿泊施設応援券のおかげで、なんと、一泊二食付き3500円(>_<)
登山の疲れも吹っ飛びました!
今回、私にとっては初めての女性二人アルプス旅でしたが、荷物のまとめ方や行動中のちょっとしたアドバイスなど、梨沙ちゃんが引っ張っていってくれて、とても勉強になりました。
今度は、ソロ登山で山小屋集合計画、実現しようね~。ありがとう(^_^)
これからもっと、いろんな山に行って、安全で楽しい登山を楽しみたいと思います。
コースタイム:
8月20日: 燕岳登山口7:13~11:44合戦小屋~13:04燕山荘~14:33燕岳~15:20燕山荘
8月21日: 燕山荘6:12~9:44大天荘~10:33大天井岳~11:00大天荘~13:56常念小屋
8月22日: 常念小屋5:52~7:06常念岳~8:18常念小屋~12:13一ノ沢登山口
参加者:  田﨑、今泉R     計2名