第2103例会 平日山行・英山~黒髪山

福田 

6月13日(木)正午、長崎黒髪山女子登山隊は第1ベースキャンプを出発した。
隊長から選ばれた登頂アタックメンバーは、精鋭のまえ枝と、あか磐の2名。同行の現地ポーターの福ダックと喜ダックの計4名だ。
ポーター達は、“確認!よし。” たどたどしい日本語でルートを開拓していった。
展望岩場を経て、12:30頂上直下の有田ダム分岐421mに到着。
事もあろうに喜ダックは荷物を置いて登頂するという、ポーターとしての仕事を放棄。
予定の反時計回りのルートを地図とスマホで確認し登頂を開始した。程なく黒髪神社に着き、皆で参拝。
またまた事もあろうに福ダックは自分だけ、“髪がふさふさになりますように。”と小声で祈っている。
先頭は福ダック、続いて喜ダック。鎖場とロープの急登。眼下には、一歩一歩着実に歩を進める、冷静なまえ枝と、新調した青ヘルメットの果敢なあか磐が続く。
12:45頂上手前10メートルにたどり着くと、そこには伊万里の大坪小学校5年生90名(3クラス)がワイワイ鎮座。心優しい女子アタックメンバーの二人は、“引率もたいへんよね。”などと、昔とった杵柄か、穏やかに登頂待ちとなった。
12:55黒髪山(516m)登頂。看板を持っての記念撮影となった。
下山となり、予定していた左回りルートには先の小学生。進まない。
あか磐隊員が危険な登頂ルートを戻りましょうと、提案。冷静に判断したまえ枝隊員が決断。
勿論ポーターの二人に異存はない。ゆっくりと鎖場を下山開始した。
途中黒髪神社中宮の看板があり何気なく通過。
ここは、1154年鎮西八郎為朝が黒髪山を駆け回り大暴れしていた大蛇を退治した祝いとして奉納された神社。えっつ、白山神社?祈願したのは白山・・。髪の毛なくなる・・白髪になる!あか磐隊員に黙って通過した。
程なく無事に分岐点に戻り、登山隊が先に下山した白川キャンプ場ルートをたどった。
しかしそのルートに足跡はない。マタギの知識もある福ダックと人間磁針コンパス喜ダックは、山道と臭いをチェックしながら下った。
“第1ベースキャンプから引き返したのかも?”不安にかられながら、二度道に迷いつつも無事有田ダム登山口に到着した。
そこには我等が顧問為朝様とお隊長ほか隊員達の出迎えがあった。手を振る姿に、これほど勇気と安堵をもらったことはない。涙がちょっと出た。女子登山隊は無事帰還することができた。

道ノ尾駅を7:05出発。13名3台に分乗。“途中休憩なし西海橋経由で直行します。
”隊長の訓示。9:15登山開始。岩壁をロープで手繰りながらぐんぐん高度を上げると眼下に素晴らしい景色。なかなか色々楽しめる山、大好きな山群ですとの声が聞こえる。
10:50黒髪尾根にかかる頃後方の隊長から右、右ですよ。との指摘。
左回りを修正し11:00英山(440m)頂上到着。“左にもテープがあったんだけどな~。”英岩には行きませんとのことであったが、手前の展望岩からの眺めは最高であった。
“あれは五ヶ原岳?”なんで、ここは琴ノ尾岳じゃありませんよ!御船山がみえますよ。どこどこ。かすんでわからない。あれかあれ、と適当に確認もせずつぶやいた。
11:30前黒髪山(本城岳482m)での楽しい昼食。
昼食を終えると心優しい天女の声が響いた。ありがたい、本当の優しさと厳しさが伝わった・・・。
温泉の後の小さな幸せクーリッシュ。国鉄並みの計画表、心穏やかな山行に感謝!隊長またよろしくお願いします。
コースタイム:
道ノ尾駅7:05=9:00有田ダム草平駐車場9:15~10:52前黒髪尾根~11:00英山~11:30前黒髪山(昼食)12:10~12:35有田ダム分岐12:45~13:45白川キャンプ場14:05~14:20草平駐車場14:30=14:42有田温泉
参加者:
CL:大町、山上、川口T、川口A、喜屋武、田尻H、山本、小笹T、小宮、福田、赤岩、前田、石川S
   計13名