第2057例会 オオキツネノカミソリ
水無渓谷へのキツネさん詣
前田
「息をのむ光景」とはこういう光景を言うのだろうか。 突然現れたオオキツネノカミソリのオレンジ色の群生。 「来てよかった。」誰もがそう思った瞬間だった。
7月30日(日)4台の車に15名が分乗し、 7:30道ノ尾駅を出発した。
7月初旬の北九州豪雨による登山道の被害をYAMAPで知り、リーダーの田尻Hさんがいろいろな状況を想定しながら、安全を第一に考えながらも行けるのではないかと判断し、出発の日を迎えた。
山行きのリーダーの責任は想像以上で、いつもいろいろな山に連れて行ってもらっている立場としては、改めて感謝の気持ちでいっぱいになる。
晴れ間が広がり、午後から雨の予報がはずれますようにと思いながら、9:35新村登山口を出発。
駐車場で出会った方に、雨で崩れた場所の状況を伺ったが、崩れた場所は想像していた以上の被害状況で、雨の力・自然の力の凄まじさを目の当たりにする。
先頭を歩いていた田尻Sさんが崩れているところが通れることを確認。
下松八重さんが巧みなロープワークで、安全に通れるようにしてくださる。
10:20峠に到着。下り始めてほどなく、オレンジ色が見えはじめ、テンションが上がる。
群落地への看板を通り過ぎ、少し群生している場所に到着。出会った方の「ここが一番咲いていますよ。」の言葉に「え?春に見た葉っぱは?」と内心落胆してしまった。
そこにリーダーの田尻Hさん「えー。こんなんじゃないよ。ベンチがあるところがもっと咲いているはずー!!」と、いつの間にか先を歩き始める。ここでもリーダーの責任感を垣間見る。
ポツポツとオレンジ色が増え始めたとき「おーきれかー」「わーすごい」の声が聞こえてきて、急ぎ進んでいくと、いきなりオレンジ色の絨毯が目に飛び込んできた。
オオキツネノカミソリの群生のあまりの美しさに立ち尽くす。
11:30キツネさんの群生を見ながらランチタイム。なんと贅沢な時間だろうか。こんなに長い間見ていたことはない。
12:25、7名は井原山をめざし、8名は来た道を引き返す。
出発直前、雨が降り始め、カッパを着て出発したが、ありがたいことに雨はすぐ止んだ。
群生地から先もキツネさんたちは私たちを楽しませてくれた。
急登を上り、13:25井原山頂上到着。
心地よい風が吹きぬけ、遠くには雲仙や多良山系の山々、眼下には福岡の街が広がり、口々に「来てよかった」とつぶやく。
8名はもう駐車場に着いたとの連絡を受け、帰り道を急ぐ。しかし、峠まで何度も、膝まで時には腰まであるミヤコザサの小道のアップダウンを繰り返し、駐車場に着いたのは15:00を少し回っていた。
1時間以上待っていただいたことになるが、笑顔で「おかえり~」と迎えていただき、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
木の下にシートを敷いて眠って待ってくださった方は、後で聞いたが、アリに刺されて次の日は手が腫れていたらしい。本当に申し訳ありませんでした。
やまびこの湯で汗を流し、16:30解散。それぞれの車で帰途につく。
車を出してくださったみなさん、いろいろ教えていただいたリーダーの田尻Hさん、ありがとうございました。 コースタイム: 新村登山口9:35~10:20新村分れ~11:05水無~11:30群生地(昼食)12:25~13:25井原山~15:00新村登山口
参加者: CL:田尻H、SL:前田、石川S、馬場、平田T、平田S、中島H、小宮、川口T、川口A、宮前、下松八重K、金木、小笹T、田尻S 計15名