第2019例会 九重・黒岳

田尻 S

10月25日(火)
長崎を朝5時出発とは、過去にあったと思うがこの5年位には思いつかない。
それはさておき、定刻5時には集合場所のJR道ノ尾駅に参加者全員集まり、レンタカーで出発する。
登山口までの移動は今回自家用車でなくレンタカーとしたのは、登山の予定時間が6~7時間と見込まれる為、往復の移動時間も6時間程と考え、参加者の年齢構成を考えれば安全第一、併せて登山口と下山口を変えられる為、レンタカーの選択となった。
出発して暫らくざわついていた車内も静かになり、3時間のバス移動で男池駐車場に着く。
身支度し「男池清掃員詰所」兼料金徴収所を過ぎるといよいよ黒岳の林の懐へ入って行く。
記憶は定かでは無いが10年ぶり位では無いだろうか、懐かしの男池に着くが、池の周辺が変わっている。池の縁に降りるコンクリート製のスロープが出来ており、如何なる趣旨で出来たものやら。
池の周辺に何もなく、ただコンコンと湧き出る池の時から知る者にとってはこの無機物なスロープは悲しい風景でしかない。
男池の近くにあるケヤキの大木は幹回り6,8mもあるそうな、又その近くには石を抱いた有名なオヒョウの木を見る事が出来る。
上の台地に登ると少し深山の趣が漂うが、紅葉にはまだ少し間がある様だ。
ここらでソババッケ往復組(西川A、田尻H)と別れる。
気になっているかくし水まで、森も深くなり見上げれば時おり晴れる陽射しを受け紅葉の葉が逆光で美しい。30分でかくし水に着く。
情報によると2020年7月の豪雨では九重連山で、崖崩れや土石流の被害が随所であり黒岳方面でも被害があったらしい。
特にソババッケとかくし水も土砂で埋まったと話が伝わる。おそるおそるかくし水に近づくと、竹の樋を伝い清水が流れていてホッとする。
恐らく有志の方がボランティアで復旧作業をしてくれたのであろう、頭が下がる思いである「感謝」。
もう一ヶ所気がかりなソババッケには40分程で着く。
ここは窪地であり平治岳方面の土砂が流れ込み一面黒い土に覆われている。
緑の下草はない。
只この無毛な地になったソババッケも数年の内に新しい植生に覆われる事を信じていよう。
これからが風穴までの登りは、三つ位の段差コブを越えると大船山と黒岳の裾野が交わる谷状の端に登り上がる。
大きい岩がゴロゴロした谷をしばらく行くと風穴に着く。
風穴で昔は蚕を保存したと言われる竪穴に下ったりして見学する。
ここで更に今水に下る3人組(石川S、東、川口T)と別れる。
此処まで来るうちに紅葉も色と数を増し、秋の九重らしい色取りとなっていく。
風穴で標識に従い黒岳に取付く。
のっけから急登であり、ロープが張ってあるが余り頼ることなく一歩一歩登る。
高塚山まではひたすら登り樹木の間を1時間超で頂上へ。
天狗岩への眺望は素晴らしく例年と遜色ない山肌の紅葉のようだ。
陽射しも柔らかく風もなく此処で昼食とする。
天狗岩へは8人で向かうが、幾重にも岩を重ねた頂上部は、簡単に登れるはずもなくそれなりに時間も食う。
なかなか天狗岩までは登る機会がないので、皆さん大満足。
天狗岩からの下りは、予定より時間を過ぎているので風穴まで一気に下る。
スマホが一人歩きしたらしく?見当たらないとO さん、本人の記憶が蘇り無事見つける事が出来た。
今水登山口に向け安堵と一緒に出発する。
沢筋は、豪雨の爪痕と言える土砂に埋められいる。途中、ロープが張られていたが何気なくそれを潜り前に進むが、ヤマップで間違いと気が付き引き返す。
良く良くみると右岸にテープ見え、その後は踏み後とテープに導かれ順調に進む。
今水登山口に近づくと左の沢が尋常じゃないえぐれと崩壊があり、その被害は登山道に数メートルと迫り、よくも登山道が無事だったものだ。
登山口に着くと先に駐車場に着いていた東さんがノッシノッシ迎えに来てくれたのは嬉しかった。
全員14名揃い長崎に向けて出発する。
エピソード
今水駐車場を出て5分も行かない内、不自然な恰好で駐車している乗用車がいる。
長崎への帰路の為、気に止める事もなく通り過ぎ様としたところ、バスから良く見える位置にいた喜屋武さんが、脱輪して困ってる様だと気がつき、レンタカーをバックして貰い11人の男衆で車を持ち上げ、やっと脱出する。
その時、後輪が土を巻き上げ3人が泥を浴びて泥のお土産まで貰ってしまう。
車の所有者はJAFを呼んでいると言う事だったが、あの山の中では何時になったらJAFが来る事やら。
下山が遅くなった上に又時間を食ったが、我々が手伝わなかったら、彼は此処で車中泊だっただろう。
コースタイム
男池駐車場8:10~9:30ソババッケ9:40~10:55風穴11:05~12:20高塚山(昼食)12:50~13:30天狗岩13:40~14:50風穴15:15~16:25今水登山口
 行動時間8時間15分
参加者:
 CL: 田尻S、山上、東、石川S、田尻H 川口T、西川A、大塚、峯、木場、井上、江口、喜屋武、福田K    計14名