第1908例会 沢登り(洗谷)

窪田

 コロナ第2波の感染拡大最中の県外山行で躊躇したが、高速休憩はパーキングエリアのみ、マスクを持参といった自衛策をとって実施することにした。
 8/23(日) 北部組(田尻S、東、木場、下松八重K)・南部組(三田T、大塚、窪田)2台の車で今村PAに6:30集合。
盆を過ぎると朝はめっきり涼しくなり23℃。佐賀辺りから濃い朝霧と曇り空。
佐賀大和ICで高速を下り三瀬峠に向かう頃には雨がポツリポツリ降り出す。どうせ濡れるが寒いと嫌だなと思って運転しているうち入渓地点に着く頃には止む。
車1台をアンの滝から下ってくる登山道の所にデポするつもりだったが、通行止めで林道が通れずガッカリする。入渓地点の駐車スペースには1台車が止まっているだけ。静かな沢になりそうだ。
身支度を調えて使用前の集合写真を撮る。
 駐車場所から入渓地点は徒歩1分。コンクリート橋を渡ってすぐ沢沿いの登山道に入る。
三田リーダを先頭にしばらく歩き砂防堤を二つ越す。そろそろ沢に下りる頃かなと思っていたら、いつの間にか最初のゴルジュを越して1番目の滝の上に出てしまった。
残念だったがわざわざ戻るのも面倒なので滝上から入渓する。(滝上に渡した丸太橋はもう朽ちかけてボロボロ)
 今年の梅雨は豪雨続きだったせいもあるのか、4年前より杉の倒木が多く沢が荒れているよう。
一方、梅雨明け後は天気が続いたので水量はそれほど多くない。
2番目の滝は三田リーダがトップで登り、続いて私が登って、上からロープ2本で確保し時間短縮。
 杉林を過ぎると倒木はめっきり減って、クモの巣を払いながら進む。
高巻きをするような難度の高い滝はなくスリルを味わいながら遡行を楽しむ。
11:20核心部の二段の滝に着く。水量が多い時は滝の右側から登るが、今年は程よい水量なのでトップで滝心をシャワーに打たれながら登らせてもらった。
二段を越したところでちょうど12時なので昼食とする。
 いつもならこのまま尾根まで上がり合流した登山道を辿って入渓地点に戻るが、車をデポしていないので、三田リーダーの提案で元来た沢沿いの登山道を戻ることにする。
井原山に登る訳ではなく沢が目当ての我々にとって全く異存はない。
下ること1時間半、井原山経由より早く入渓地点に戻る。なかなかグッドな選択だったので、次回もこの手で行きたい。
 あとは着替えを済ませ、下山後のお約束の「やまびこの湯」は今回パスし長崎への家路を急ぎ、木場PAで解散した。
なお、帰宅後の冷えたビールがおいしかったことを付け加えておく。皆さんお疲れ様でした!また沢に行きましょう!!
コースタイム:
8/23 各方面より長崎自動車道→今村PA集合6:30→佐賀大和IC→三瀬トンネル→瑞梅寺→洗谷入渓地点8:30→12:10二段の滝(沢登り終了)、12:40昼食後沢沿いで戻る→14:11入渓地点→高速経由で長崎に帰着17:00頃
参加者:
CL:三田T、SL:窪田、東、大塚、木場、下松八重K、田尻S    計7名
           

洗谷沢登り

木場

 洗谷の沢登りに行ってきました。
皆さまに迷惑をかけはしないかと不安を持っての参加だったので、沢を無事に下り終え林道に出たときは、ホッとしてこぶしを小さくあげました。
疲れもあってその日はわりと平静でいたのですが、一夜明けた翌日、滝を登った喜びにテンションをあげていました。もちろん、ひとりでは何もできません。皆さまのお蔭です。
 会報が送られてきたらまず例会予報をチェックして行ける山行をスケジュール帳に入力します。
洗谷の沢登りは技術、体力の星の数を見てスルーしていました。
でも、県民の森の沢歩きの帰途の車中で、田尻さんご夫妻から「行ってみたら、今年参加しないでいつ参加するの」と言われ、自分の年齢を鑑みて思い切って参加したのでした。
 いざ、洗谷へ。小中の滝をいくつか越えて真夏の涼を得ているうちはよかったのですが、ロープを垂らしてもらうべく滝が現れると緊張が走りました。
登る順番を待っていると体が冷えて、上の歯と下の歯がぶつかってガチガチと鳴り始めたのですが、怖さも混じっていたのかもしれません。否、やるぞの武者震いだったと訂正させてください。
 一番難しかったのは「二段の滝」のうち下の方の滝。
二段の滝で沢登りは終了したのでまさにラスボス的存在でした。
4分の3くらいまでは前を行かれた方々の登りを参考になんとか行けたのですが、最後のハングが越えられず立ち往生してしまいました。
皆さん、滝の中に足場を見つけていらっしゃったと思い、左足を突っ込んでまさぐってみるけれど空振りするのみ。下から三田さんが何やら指示してくださっているのだけれど水音で聞き取れず。
正面を向くと水に顔を叩きつけられ息ができない、横を向くと耳の穴に水が勢いよく飛び込んでくる。
岩肌から身を離した姿勢は腕に負担がかかりそう長くは続けられない。このままだと力尽きて落下してしまう。
諦めたら駄目ともう一度右手を大きく伸ばして手掛かりを探したとき、それが何かを掴めたかどうか怪しいので、おそらく上から強力に引いてくださったのでしょう。
体がやや浮いたので全身の力を振り絞って這い上がりました。
ビレイヤーの窪田さんの姿が目に飛び込み、ほかの皆さんの顔々も現れ、滝の上に出たとわかって安堵しました。
総身ずぶぬれ、お化粧の剥げ落ちた顔に髪の毛がへばりつき鼻水まで出ていました。
 最後の三田さんが上がってこられて昼食と休息を取った後、靴を履き替え同じコースを濡れないように下り始めました。
そうです、濡れないでこの沢は上り下りできるのですね。
さきほどの、滝の水を激しく浴びながら「落下→怪我、骨折、大出血」の恐怖に泣きそうだったのは何だったのでしょう。
こみあげる笑いをこらえました。誰かのブログに沢登りは大人の贅沢な遊びだと記してあったことを思い出しました。
 洗谷の沢登りはコロナで遠出できない今夏の最大のイベントとなりました。
刺激的で貴重な体験をさせていただき、皆さま、本当にありがとうございました。