第1867例会 比叡山

窪田


初日登攀前 頑張るぞ
比叡はいつも10月なので秋の稲刈りシーズンに重なり参加できないまま時が過ぎ、今回は比叡初登50周年が思い出深い2011年以来、実に8年ぶり。月日の経つのは早い。
 初日はTAカンテ、二日目は第1スラブノーマルを登る。
    
11/2(土) TAカンテ
登攀直前に三田リーダーから突然の組み合わせ発表。3組に分かれる。
1組:吉村・窪田(リード・セカンド交代)
2組:三田(リード)・東・田﨑
3組:今泉S(リード)・今泉R・伊達
(たまたま)12時ちょうどの時報を合図に窪田リードで1組の登攀開始。
TAカンテは身体が温まらない1ピッチ目がいきなり核心で、突き出た岩の乗越とスラブの微妙なトラバースがいやらしい。
登り出しから残置ボルトが8年前に比べて異様に少ない感じ。(後々登って判ったことだがかなりの数がクリーニングされて無くなっていた模様。ボルトが遠い~(笑))

TAカンテ1ピッチ目 ボルトが遠い~

3ピッチ支点

3ピッチ目 2組 頑張ってます
ドキドキして登り始めるが、今年は福岡・日向神峡、雲仙・牛首の練習で身体が岩向けになっているのか、さほど堅くならず1ピッチクリヤー。2ピッチ目は吉村さん、左上にトラバース気味に登って約50m。
 3ピッチ目は支点がいくつかありTAカンテラインかどうか自信が無いので2組目を待ち、ラインを確認。

TAカンテ無事終了 全員集合
3ピッチ目からは高度感のある眺めの良いカンテを吉村さんと交互に登る。後続も順調のようだ。
14:36、1組 吉村・窪田登攀終了(2時間36分)。
11月にしてはちょい暑い秋晴れの中、我々長崎山岳会8名貸し切りのTAカンテを堪能した。
  ▼11/3(日) 第1スラブノーマル(5ピッチ目のみスーパー)
第1スラブは、前夜の打ち上げ冒頭、再び三田リーダーより組み合わせ発表。
1組:伊達・三田(リード・セカンド交代)
2組:今泉S(リード)・今泉R・吉村
3組:窪田(リード)・東・田﨑
11月の朝は冷え込むが、順番待ちになるかもということで7時過ぎに菅原公民館を出発。
リーダーの予想通り順番待ち。1ピッチ目は色とりどりのロープが交差してあみだ状態。

第1スラブ登攀開始

7ピッチ終了直前 2組いつの間にかリード交代?

7ピッチ終了直前 3組ラスト最年長頑張ってます
やっと1組目(伊達リード・三田セカンド)8:16スタート。
2組(今泉Sリード)8:25、3組(窪田リード)は8:50頃スタート。
2ピッチ目も取り付きで順番待ち約1時間、うーん先が思いやられる。
4ピッチ目の亀の甲羅スラブのノーマルルートはロープがまっすぐに伸びず、後ろに重りをつけたようで登るのに苦労する。
天気は曇りで、待ちが長いので身体が冷える。待ち時間は、他県のクライマーと雑談で過ごす。
亀の甲羅スラブ上、松からの5ピッチ目は直上しスーパーを辿る。
ルート図では25mで切るところを、そのまま伸ばしてギリギリ50m。
6ピッチ目はノーマルに戻り、7ピッチで終了点へ(15:00)。待ちが長く、1組終了から約2時間遅れの登攀だった。

クライミング後の宴もまた楽し
 今年の老若男女の混成チームは平均年齢53歳、トレーニングの成果が出て楽しく怪我無く比叡の2ルートを完登できた。
二日目は待ち時間の方が長かった気がするが、長く高度感のある第1スラブはいつ登ってもいい。
できれば次回はスーパーを登ってみたい。
 食当の田﨑さん、今泉Rさん、豪華な食事ありがとう!伊達さん、おいしいシイタケありがとう!
 皆さんお疲れ様でした!!
 二日間 比叡よ ありがとう!
 

比叡への挑戦

田﨑

 私のような初心者が行っていい山なのだろうか…不安と緊張の中、出発日を迎えた。
 初日のTAカンテ。初めて対面する大きな岩に恐怖を感じるも、雲仙牛首岩トレーニングのおかげで、岩を触るとホッとした。
登り始めると、日差しが強くて岩はポカポカ、背面には絶景、頭上にはとてもきれいな青空が広がり、最高の気分。難しい場面も何とかクリアして無事登頂!
下山後、公民館で乾杯してビールを飲んだ。明日はいよいよ第1スラブだなぁと緊張しながらも、「ビールってこんなにおいしかったっけ?」衝撃のうまさだった。
 2日目。前日に見た第1スラブの急斜面と高度感が頭から離れず、終始鼓動が早い。
1ピッチ目、昨日はあんなに楽しかったのに、緊張でうまく登れない。
「この先もっと難しいはずなのに大丈夫かな」と、更に不安が込み上げる。
恐怖と戦いながら一歩ずつ進むと、なんとか4ピッチ、亀の甲羅スラブと御対面!せり出した岩を見て、「みんなここ行ったの?」と頭はパニック。なんとか気持ちを落ち着かせようと、私達の前を行く久留米山岳会の方々を観察していると、難なくスッと登っていった。
おかげで少し不安も和らぎ、いいイメージを描きながら登る。
途中、何度か止まりながらも前進し、岩のひび割れに手と足を掛ける。
岩全体を見渡すと、ひび割れがまるで亀の甲羅。「亀の甲羅スラブ!なるほど!」少し余裕が出てきた。
その後も必死に登り、足場のいいところでたまに振り返る。
岩に張り付いている今しか見られない絶景に感動した。
 しばらく登ると、頭上からみんなの声が聞こえた。
5・6・7ピッチを終え、あと1ピッチあると思っていたため、突然現れた頂上に複雑な心境だったが、無事に登頂できて一安心。
 今回私は、3人パーティで真ん中を登らせてもらった。
トップを行ってくださった三田会長と窪田さんは、ピーンと張ったザイルで私の緊張を解いてくれた。
両日とも後ろから来てくれた東さんは、自分が登りながらも私の様子を見てくれていて、「青(ザイル)ば緩めてー」とトップに声を掛け、私が登りやすいように終始配慮してくれた。
長崎山岳会は、こうして技術を継承してきたんだなぁと実感し、私もこれからもっと上達して、伝えていかなければならないと思った。
これからも安全登山を楽しむために、レベルアップを目指して練習に励みたい。
コースタイム:
11/2 各方面より長崎自動車道→大村湾PA集合6:10→神辺(伊達ピックアップ)7:00→鹿島JCT→山都中島西IC→比叡山登山口駐車場11:00~TAカンテ取付き登攀開始12:00~14:36吉村/窪田組登攀終了(2時間36分)、15:45伊達/今泉S/今泉R組登攀終了
11/3 第1スラブ登攀 三田/伊達組登攀開始8:16、13:06登攀終了(4時間50分)、15:00窪田/東/田﨑組登攀終了
11/4 菅原公民館9:00頃→山都中島西IC→鹿島JCT→広川SA(昼食後解散)
参加者:
CL:三田T、SL:伊達、東、吉村、田﨑、今泉S、今泉R、窪田  計8名