第1758例会 大山

伯耆大山 A班

窪田

3月18日(土)
「奥大山スキー場8:00→11:05鳥越峠→12:30烏ヶ山北側ピーク→1280m付近→奥大山スキー場」
 今年は3年ぶりに参加。前夜は吹野さん宅にいつものようにお邪魔し、宴を催した。(米子なのに定番の長崎皿うどん、笑)
 奥大山スキー場は3月だというのに積雪が多い。
支度して歩きだすとリフトがちょうど動きだす(8:00)。駐車場からは岡山からの年配のソロ登山者と一緒に登る。積雪が多いので斜面は登りやすいが、天気が良くて暑い。
文殊越あたりからキリン峠に続く尾根を登り、1300m付近からトラバースして鳥越峠へ降りる。トラバースには足跡がなく、トレースをつける楽しみがある。
 鳥越峠上の狭い尾根にテントが一張りあるが出かけて誰もいない。
 小休止してB班を待ち、到着と入れ替わりに烏ヶ山へ向かう(11:00)。
我々のペースが遅いのに焦れたのか、一緒に登ってきたソロの年配登山者が分かれて先を急ぐ。
昼だというのに雪が腐らず、徐々に高度があがるにつれ雪が固く傾斜もきつくなってきたので、1300m付近でアイゼンを着ける。
西さんにもらったワンタッチアイゼンを試すが、装着が早いのでびっくりする。(西さんに感謝!)
12:30 烏ヶ山北側ピークに着く。烏ヶ山が目の前にあるが、切れた狭い尾根が厄介だ。
頂上には鳥越峠のテントの3人と思われるパーティーが登っている。
あと50mほど下ればピーク直下まで行けるが、そのあとの崖のトラバースの処理等を考えると、往復1時間は優に掛かりそうなので今回は残念ながら時間切れと判断。ソロの年配登山者も一緒に写真を撮り引き返すことにした。
下りは1300m付近の鞍部から木谷の方向へショートカットし、途中でシリセードして滑り降りたりもする。
とぼとぼ歩いて奥大山スキー場へ。今宵はスキー場脇で露営の予定であったが、会長の機転で米工小屋へ変更。楽をすることには皆異存なし。年をとった証。
3月19日(日)
「奥大山スキー場6:30→8:10三ノ沢→9:10堰堤→10:45槍ヶ峰→11:40剣ヶ峰→12:40象ヶ鼻→砂滑り→13:30元谷→14:30大山寺→15:00米工小屋」
 今日も快晴。
6:30には奥大山スキー場に着いたのは良いが、トイレに行ったのにウンともスンとも出らず焦る。結局、出なかったのでモヤモヤしたまま歩きだしたが、最悪のコンディションでピッチが全く上がらない。
30分ほど歩くと胃腸が動き出したためか、林の中で一息つきモヤモヤを解消する。
 8:10三ノ沢に着く。南壁が綺麗に見えて皆大興奮。
9:10一番上の堰堤に着き、ハーネスをつけて登りに掛かる。
ここからは槍ヶ峰まで500m程を直登で一気に登る。急登なので息が上がらないようゆっくりペースになる。日差しが強く、雪面の照り返しがまぶしい。
 ほぼ垂直のような最後の斜面を登りあがり10:45槍ヶ峰真横の槍尾根に到着。
尾根というには狭いナイフエッジのような場所。会長たちが少し遅れて登ってくるので、とりあえず大塚さんと小休止して待つ。
ここからは南に大きく張り出した雪庇を避けて歩き、結局、ロープは出すことなく11:40剣ヶ峰に到着し記念写真を撮る。
手が届きそうなすぐそこに弥山が横たわり、連休を楽しむ大勢の人が登ってきているのが見える。
弥山からの狭い尾根には雪がたっぷりと付いており、剣ヶ峰へ縦走者が歩いて来ている。

槍ヶ峰を見る

剣ヶ峰頂上

弥山からの縦走路
元々ここからは、キリン峠を越えて奥大山スキー場へ戻る予定であったが、槍ヶ峰の狭い尾根を通過するのは、いまいち気が進まない。昨晩チカちゃんが下さんにささやいたという「象ヶ鼻」ルートが気になる。
剣ヶ峰出発前にB隊に電話して“大山寺へ降りる”と連絡を取りたいがポケットの中なのかつながらない。あきらめきれず、天狗ヶ峰の分れでB班に携帯で再度連絡を入れるとつながり、象ヶ鼻ルートで大山寺へ降りると連絡。あぁ水は低き方へ流れていくものなり。
 象ヶ鼻から大シリセードを2回繰り返して一気に元谷に下り、1時間半ほどで大山寺へ帰着した(14:30)。
 二日間の快晴のおかげで、額が黒焦げになった今回の山行であった。


伯耆大山 B班

福田

3月18日(土)
 この冬鳥取は2度の大雪に見舞われ、さらに4日前にも積雪があり、山にはたっぷり雪が残っている。
車道はきれいに除雪され、チェーンを使うことなく奥大山スキー場に向かう。
B班のメンバーは、下関山岳会の市橋さん、田尻博子さん、金木さん、福田の4名。
本日の目的地は、烏ヶ山手前の1300m地点。大山は下関山岳会の庭ということで、市橋さんに班長をお願いする。
 木谷登山口(880m)までは、A班と一緒に車道を歩く。
早朝ということもあり、雪がしまっており非常に歩きやすい。
気温が上がる帰りはたこつぼ状態が予想され、歩きづらくなることを心配しながら歩を進める。
木谷登山口から樹林帯に入り、A班と別れる。
小さなアップダウンを何回も繰り返しながら高度を上げる、息も上がる。
スノーボードやスキー板を背中に背負っている3パーティーほどの若者に抜かれる。
明日向かう予定のキリン峠への分岐点である文珠越(1145m)辺りを経て、鳥越峠(1200m)から右に曲がり烏ヶ山に伸びる稜線に出て、ちょっと行ったところでランチタイム。
ここからストックをピッケルに持ち替え、急斜面を慎重に下り、また上り返して、本日の目標地点1300mにたどり着く。
さっきランチをしたばかりではあるが、烏ヶ山をめざす米粒ほどになったA班の姿をつまみに、お茶タイム。雲が少しかかってきたが、視界良好。
北には、振子山、野田ヶ山が見える。
帰りは、鳥越峠を過ぎてから金木さんを先頭に行きのコースよりも20mほど下をトラバース。
あとは、下るのみであるが、雪が緩み、予想通り歩きにくくなっている。
ショートカットを試みながら先を急ぐ。もう少しでスキー場というところで、大胆なショートカットに成功したA班に追いつかれた。
15時30分、駐車場に到着!久々の雪上歩きは、お天気も良く気持ちのいいものであったが、かなり疲れた。明日が心配・・・

3月19日(日)
本日は、三の沢を上り、キンリ峠を通って、鳥越峠に下り、昨日のコースを戻る予定。
 今日も快晴。三ノ沢入口までは車道を歩く。
雪をたっぷり頂いた南壁を望みながら、三の沢の右岸を上る。
昨年、吹野さんに案内してもらいこのコースを歩いたが、今回は銀世界でまた趣が異なる。
左岸にわたり砂防ダムの上にあがったところで、アイゼンを履く。ここから徐々に傾斜がきつくなる。
再び歩き始めてすぐに、一人の男性が私たちを抜いていく。「キリン峠に上るルートは・・・・」と聞くと、その男性はきょとんとした顔で「え、ここからキリン峠ですか?」「キリン峠は、木谷登山口から・・・」。どうやらキリン峠に行くには槍尾根まで登らないといけないらしい。
本日のコース変更を模索する。一旦は三ノ沢と木谷を分けている尾根に上って・・・・とも考えたが、今日のメインテーマは「三ノ沢を体験する」であったことを思いだし、とにかく行けるところまで三ノ沢を上り引き返すことにする。
高度を上げるにつれ徐々に切れ込んでいく。ゴロゴロという音を立てて、落石が・・・先ほどのおじさんが、「そこは落石のルートだから、端っこを歩いた方がいい」とアドバイスをしてくれる。なるほど・・・。
さほど大きくはないが、勢いを増して転げ落ちてくる石が当たれば、“痛い”ではすまされない。
しばらく、A班の姿を見上げて、「先頭の窪田さんの後ろにコバンザメのようにぴったりとくっついて大塚さんがガッツンガッツン歩いていますね〜、ちょっと離れてひときわ目立つオレンジは会長ですよね〜、なかなか進みませんね〜、下さんがしっかりフォローされていますね〜。」と解説をしながら、一息つけるところまで行く。大休憩をとり帰路に。
下りは、速いこと速いこと。左岸をそのまま進み、文珠堂に出る。
その後車道(雪道)を歩いていると、クロカン用の板を履いてぎこちない歩き方をしている男性と出くわす。
足元をみたら、シューズのソールがはがれ、右はスカーフで何とか固定している。
桝水に車を置いているので戻らなければならないとのこと。大丈夫とは言われるが、まだまだかなりの距離を残しているので、博子さんがもっておられたテーピングテープで固定してあげる。
随分歩きやすくなったと思う。プチ人助けをして、退屈な車道歩きもちょっと軽やか???
昨日同様晴天で、日焼けが心配である。気温も上昇し、汗をかきながら駐車場に戻る。
予定していたコースは歩けなかったものの、雪をかぶった南壁を堪能し、三ノ沢を上れて充実した山行だった。皆さん、ありがとうございました。
参加者:
A班メンバー:下松八重(CL)、田尻S (SL)、大塚、窪田
B班メンバー:田尻H、金木、福田 
サポート:吹野     計8名 会員外1名