第1611例会 九重(ミヤマキリシマ)

田尻 忍

今回の九重例会も昨年同様ミヤマキリシマの鑑賞を第一とし、少しでも静かな山歩きと思い、これまた昨年同様久住の南面からとする。
▼6月8日(土)
 早朝6時に「長崎自動車道大村湾パーキング」に集合し、車4台が揃う。
 リーダーから簡単な挨拶とルートの説明をする。日田で高速を降り、杖立温泉〜小国〜黒川温泉〜瀬の本高原を経て、赤川温泉手前の駐車場に着く。南面と言えどもミヤマキリシマのシーズンとあって駐車場は満杯、漸く路肩等に4台分どうにか確保する。
 トイレと準備体操を済ませ9時30分に出発する。扇ヶ鼻に向かう6人とすぐの分岐で別れ、久住本峰組11人はそのまま進み、ベニドウダンを愛でつつ新緑の林の中を行く。

高度を稼いだ頃、林を抜け潅木帯に出るとミヤマキリシマもボツボツ現われる。
西千里浜に沿って伸びる南稜線の断崖にミヤマキリシマが点々と、しかも華やかに咲いている。
 頂上までの1時間は、かなりの急坂で、一歩、一歩登る。一汗掻いた後頂上へ。頂上はさすがにシーズン中の日曜日とあって大変な混みよう。


九重本峰組

頂上標柱での記念撮影は順番待ちで、長蛇の列は20名以上並んでいる。我々もどうにか証拠の写真を1枚パチリ。
 頂上での展望は曇りながらもさほど悪くはないが、カスミがかかり今一スッキリしない。
 久住分れあたりからの登山者行列を見ると、これ以上の混雑は御免と昼食もそこそこに頂上を後にする。
 次の行程ポイントである、扇ヶ鼻を目指す。星生山の山腹にチラチラ見えるミヤマキリシマを愛でながら西千里浜を行き扇ヶ鼻へ。
 扇ヶ鼻分岐から扇ヶ鼻のピークまで柵を兼ねたロープが張られている。植物生態の保護を目的とした規制であろうが、ロープの無い大らかな昔を知っている者としては少し寂しい。しかし、これだけ花のシーズンに押すな押すなの盛況ではさもありなん。


扇ヶ鼻組

 扇ヶ鼻の群生地は花のピークに未だ少し早く、そこそこの休憩で赤川温泉へ。
赤川温泉への下りは、下り初めはかなり急で、足元の黒土に注意しながら潅木の枝を支えに下る。その後斜面も緩やかになり、3時40分には出発地である赤川の駐車場に着く。
 沢水に移動すると、扇ヶ鼻往復組がすでにテントを張っており、テント張りの労働と時間を省く事が出来、感謝、感謝。今夜より参加の平田さんも到着し、18名の大所帯となる。夕食は、松田さんの食当デビューで皿うどん、大根サラダ。山上、東、森田シェフの最強メンバーと名アシスタントの大塚さんでダッチオーブンを使い、焼きとうもろこし、さつまいも等が並ぶ。各個人の持ち寄りおかずも彩りを添える。
 夕ぐれの中、料理と酒に満足し、笑いと話も尽きないが、19時前には夫々テントに引き揚げる。

▼6月9日(日)
 夜半よりの雨が止まず、今日の黒岩山、大崩ノ辻方面のミヤマキリシマ鑑賞登山は中止とする。
 今日、合流するはずの萩原さんは近くまで来ていた様で、申し訳なかったが中止を伝える。
 7時30分より小雨の中テントを撤収する。後は帰るしかないが、昨日の山での汗とテント泊まりで、風呂に入りたい気分である。
 日田までの帰り道、どこかの温泉でも入れれば御の字と沢水を発つ。アイパッドやガイドブックで情報を調べていたが、倉嶋さんより耳寄りな情報、ガイドブックに依ると、黒川温泉に8時から営業している旅館「こうの湯」の立ち寄り湯があるらしい。
 カーナビの案内で「こうの湯」に着き入浴の受付を済ます。露天風呂の佇まいは雑木に囲まれ野趣溢れる雰囲気であり、何より山岳会だけの独占が嬉しい。
汗を流した後は、寄り道しながらも長崎に夕方に着く。
 何時もの事ながら運転手の皆さんご苦労さまでした。
 
コースタイム
・6/8長崎(大村PA)発6:00〜赤川温泉着9:10〜久住山(1786.5m)着12:10発14:40〜久住分れ着13:00~扇ヶ鼻着14:05〜赤川温泉着15:40〜沢水着4:00
・6/9沢水発7:35〜黒川温泉(旅館こうの湯)着8:20発9:20〜長崎着15:30
*コースタイムで着と発があるのは大休止の時です。

参加者:計19名   CL田尻H、SL田尻S
久住本峰組:栗崎、西川I、中村E、倉嶋C、倉嶋A、中村S、大塚、松田、熊谷、田尻S 10名、会員外1名
扇ヶ鼻組:山上、東T、森田、中島H、西川A、田尻H 6名
お泊り組、雨の中決死隊:平田、萩原 2名