第1579例会 九重ミヤマキリシマ
〜難しくなったミヤマキリシマ鑑賞登山〜
田尻 忍

 近年の九重ミヤマキリシマを楽しむには、少しのテクニックが必要だ。土、日曜の混雑は言うに及ばず、平日も天気だ「それ」と繰り出せば、同じ思いの中高年(自分も同じ)が平冶岳には長蛇の列。これをいかに避けるか、無い知恵を絞ったのが今回の例会である。
▼6月5日(火) 山岳会指定場所の高速道路「今村PA」に9名、車3台で昼2時に集合する。今回のテクニック其の一は九重南面とし沢水を目指す。前日からの雨でテント泊はパスするが、沢水キャンプ場のバンガローを予約し、一泊10人8500円と入場料2500円計11000円也を支払う。そうこうする内に久留米から倉嶋さんが到着し合流する。
 雨の心配も無くユックリ食べユックリ飲み、明日に備える。
▼6月6日(水) 朝は5〜7(5時起床7時出発)食当のテキパキした朝食支度で、予定通り7時にはキャンプ場を出発する。
 留守役の山内さんを残し沢水の草原を行く。「オー」と言う声に振り返ると、鮮やかに阿蘇五岳が広がっている。前日の小雨に空気中の埃が全て洗い流されたのか、これ程新鮮な阿蘇と祖母の山並みは見た事がない。
 展望台から杉林に入り、朽網分れより鍋割坂を登り、開けた湿地帯である佐渡窪に出る。今日の池は干上がっている。佐渡窪から一登りすると鉾立峠である。此処まで来るとミヤマキリシマがまとまって咲いている。大群生とはいかない。
ミヤマキリシマを見た事で少し満足し、白口岳の急坂にかかる。ピンクのイワカガミ、白のマイヅルソウも競い合って咲いている。体調が万全でない森田君が東さんのサポートで白口岳を登りきった時はホットした。時間も良し天気も良しここで昼食とする。
 白口岳より稲星山へ至るが、稲星山頂付近のミヤマキリシマは虫の食害で茶色く変色し無残な株も多く見られた。
稲星から沢水への下りは、余り歩かれていないのか、鳴子山の下を過ぎた頃より道は一層荒れ、九重の特徴である黒土と急坂で滑りやすく、それを過ぎると荒れた沢のゴロゴロ岩を縫って下り、いい加減飽きた頃、新緑の樹林帯に入りホットする。
沢水の草原に帰り着く頃は、あれ程鮮やかだった阿蘇も春霞の中。テントサイトの草も乾き絶好のキャンピング日和。別途テント代を払い、3張のテントを張る。夕闇迫る中9時間の歩きを労い、飲める人も飲めない人もグラスを挙げ乾杯。
▼6月7日(木) 沢水から長者原まで移動し、更に牧ノ戸に戻るという、ややこしさは今日のコース、牧ノ戸〜黒岩山〜大崩の辻〜上泉水山〜長者原の為である。
 メンバーは休み隊(4人)と登り隊(6人)の2隊に分れ登り隊は黒岩山へ、休み隊は自由行動とする。
 ここでテクニック其の二は、いかに登山者が少ない山域を見極めるかであり、今回は黒岩山と泉水山を選んだ。
 牧ノ戸峠の団体登山を横目に、メンバー6人は反対側の黒岩山へ。頂上付近のミヤマキリシマは丁度見頃で、虫の食害もなく鮮やかに咲いている。ツクシドウダンツツジ、シロドウダン、ベニドウダンも今が花盛り。何にもまして人がいない(少ない)。黒岩山から大崩の辻に至るなだらかな尾根上の笹の野原には、薄いピンクから真っ赤な花びらのミヤマキリシマが咲き誇り、山上の花園が目の前に開けている。今ここに巡り会えた幸運を誰に感謝しよう。
 大崩の辻では居合わせた情報通のオジサンから、この先に未だ素晴らしい群生地があるとの話であったが、次の楽しみに取っておく事にした。
 上泉水山から下泉水山までの尾根歩きは、ミヤマキリシマを引き立たせた、鮮やかな緑の林やアセビのトンネルを、ノンビリそしてゆっくり堪能し、牛の放牧地である斜面の草地に出る。この草地には、チゴユリ、シライトソウ、イブキトラノオ、キスミレ等多くの花が咲いている。ここから草地のヘリを進み最後はコスモス荘に出る。更に進み、駐車場で休み隊4人と合流する。


チゴユリ

ツクシドウダンツツジ

登り隊
 帰りの温泉はチョット豪華に800円の星生ホテルの立ち寄り湯とする。ここで倉嶋さんと分れる。
 長崎組も無事に家路を辿り、金立で最後の解散とする。運転手の皆さんご苦労さまでした。
 次回も無事故で行きましょう。
参加者
CL田尻(忍)、山内、石川(純)、森田、東(俊)、栗崎、内山、倉嶋(千)、西川(陽)、田尻(博) 計10名