第1577例会 傾山アケボノツツジ鑑賞登山
西川 陽
11年前の例会での 傾山山頂からの素晴らしい展望と満開のアケボノツツジの再見を期待し「車・民宿を活用して最短コースで楽しく(楽して)登ろう」という登山計画を立てた。が、現実はやや思惑外れとなった。登山日の5/1は小雨・濃霧で展望きかず。肝心のアケボノツツジは満開時期にはやや早く、加えて未舗装林道での車走行に苦戦し、翌日のヤマシャクヤク観賞の五葉岳登山は中止という残念な結果となった。やはり「楽して…」というのは虫が良すぎたようで、花の観賞登山の日程設定(計画決定時点との関係で難しい面があるが)や登山方法の選択に課題を残した山行であった。
▼4/30(月)10:30今村PAを車2台で出発。参加者9名。平均年齢66歳超でこれはほぼ想定どおり。高速・御船ICで降り16:30宮崎県・日の影町の民宿「あけぼの荘」に到着、宿泊。
▼5/1(火)は4:30起床、5:25朝食、6:15傾山登山口を目指し車で出発。計画では黒仁田林道奥の登山口まで約10kmを車で行くことにしていたが、未舗装の道は溝切り部分等で凹凸が激しく、約2kmの地点から車高の低い我々の車は時おり底を打つようになった。うち、1台は車の底を損傷したため、徒歩と残り1台で登れるところまでピストン輸送して高度を稼いだ。このため地図上の登山口に全員が着いたのは8時前で、登山口まで着くのに通常の3〜4倍の時間を費やした。8:00から小雨の中を全員揃って登山開始、広々とした九折越(つづらごし)には8:45到着。九折越は傾山を望む木に囲まれた平坦地、好天ならば東方向に傾山が見えるのだが視界悪く何も見えず。ここで休憩後傾山頂を目指す。九折越からしばらくはブナやカエデ等の樹林帯で緩やかな道が続く。
小雨・濃霧ではあるが木々の新緑は美しい。センゲン尾根を過ぎて1400mの標示板付近から急な登りとなり、このあたりからアケボノツツジが数本姿を現す。
数は少ないが雨の中で花のピンクが美しくよく目立つ。1500m過ぎで杉ケ越の道と出会い、急坂を南側から回り込んで後傾の頂上に立った後、いったん下って傾山の山頂(1602m)には10:25に着いた。
山頂は巨岩が並び松やツツジに囲まれた庭園風で、遠望がごっつい双耳峰の頂とは思えない閑静な感じ。好天ならば見えるはずの祖母山へ続く山々や崖にアケボノツツジが咲いている前傾等の岩峰の眺めが確認できず残念至極。山頂は風強く写真撮影後、巨岩の影で昼食をとり11:00に下山を開始。
無人の九折越小屋で休憩を取る。当初予定の笠松山への縦走は悪天候、時間オーバーのため中止し13:30登山口着。ここから悪路の林道を車で下るが、全員乗車では底を打つため凹凸場所では運転者のみが車に残り、他は全員が車から下りるという行為を十数回繰り返しなんとか舗装道路へ脱出。民宿には15:00前に帰着した。今回山行ではこの車での林道走行・乗り降りが精神的に一番疲れたような気がする。民宿では入浴後、夕食前に全員で冷えた瓶ビールで乾杯したが、これが最高にうまく民宿利用の有難みを実感した。
▼翌、5/2は予定の五葉岳登山を悪天候と悪路の林道走行を要するために中止し、北周り(大分県の宇目町経由)で帰ることにした。小雨のなか、原尻の滝・竹田の岡城址を見物後、長湯へ向かう。
長湯では創立70周年記念誌「足跡」を寄贈したB・B・C長湯内にある「林の中の小さな図書館」を訪問した。ここは登山家で旅行作家の野口冬人氏が生涯をかけて収集された山岳図書13,000冊が収納されており、我が「足跡」もその1冊、全員で真剣に「足跡」を探したが見つからず。未だ整理していないのだろうとの結論となった。(この施設は読書家にはお奨めです)その後、長湯温泉で入浴し、九重ICから 車に気遣いながらの高速利用で20時前に帰崎した。
▼2泊3日のわりには山歩きの時間が短く、雨や車のアクシデント等で不完全燃焼気味であったが、「数ある例会のなか こんなこともあろう。アケボノツツジは少しは見れたし、瑞々しい新緑との出会いもあった。なによりも全員が予定通りに帰れたので良しとしよう」と悔し紛れ の自己弁護をしているところである。
参加者
CL西川(陽)、西川(幾)、川口(孝)、川口(綾)、西、石川(純)、田尻(博)、栗崎、中村(悦)
合計9名