田尻 博子
昨年の春あざみ谷を歩いた時、早春の小さな花に感動して、是非例会で歩いてみようと思った。ところが、今年の冬は寒く何時までも春の兆しがない。それでもやっと春めいてきて4月8日の例会当日になる。自然が相手の事だから、気をもんでも仕方がないのだが、花がどれくらい咲いているのか…。
参加者は14名。車4台で唐比のファミマに8時集合する。お天気は晴れ、これだけで大いに価値あり。9時前に小地獄の青雲荘に車を停めて出発する。今日は自然歩道を歩く事になる。
小地獄から10分も歩くと、道の両側に多くのツクシショウジョウバカマ(猩猩袴)が現われる。この花は3月中頃に咲き始めるため、今は茎が伸び、色も茶色っぽくなっているのがある。山内さんは「少女袴」と思っていたらしいので、こ
れは「おばさん袴」かな。でも、「少女袴」らしく、白くてしべがほんのり紫色の初々しい花もまだ多い。
ここで、山内、中島義信さんは引き返し、車で仁田峠へ。後の12名は自然歩道を辿り、地獄裏手から急登して矢岳園地〜池の原へ。池の原では小さなハルリンドウが出迎えてくれる。仁田峠までの道にはエイザンスミレ、フウロケマン、地味でとても花とは思えない、カンアオイの花を見る。
展望台の横を通りあざみ谷への登山道に入ると、早速ユリワサビが咲いている。セントウソウの小さな白い花、まだ蕾が多いハルトラノオを愛でながらあざみ谷の休憩所に11時30分に着き、ここで昼食。お天気は良く、他の登山者もなく、静かで気持ちの良い空間でのんびり過ごす。
よくよく地面を見ると、シロバナネコノメソウやコガネネコノメソウの蕾がびっしりとあり、谷はこれから暫らくはこの小さな花達で埋め尽くされるのだろう。
参加者:会員14名