第1511例会 冬の九重山系

田尻 忍

▼2月6日(土)
いつもの様に高速 今村パーキングエリアに8時10分に集合する、車2台に8名一路大分道の九重インターへ。
 今回は雪がある場合のコースと雪なしのコースを考えていたが、前日の法華院からの情報では、ほとんど雪は無く僅かに大船山頂上付近に雪が見られるとの事。
 雪なしコースを行く事とし男池にまず向かう、駐車場で身支度と軽いストレッチを行い、11時25分に出発する、無論、園地入口が無人といえ律儀に一人100円を払う。
 男池から上の台地は素晴らしい散策路で、完全に葉を落としたブナ、カエデ、ミズナラの木々が静脈のような梢を広げている、春には若葉で見通しも利かないが、快晴もあいまって今は森の隅まで良く見える。
かくし水では飛沫がかかる岩に氷が着きツララも見える、ここで暖かい陽射しを受け昼食とする。
 枯れ葉の下の霜柱や残り雪を踏みしめ岩を乗り越え、ソババッケに着く、西川陽氏の薀蓄に因るとソババッケの由来はソバ(蕎麦)バッケ(だらけ)つまり蕎麦だらけの所だったらしい、フムフムしかし誰がここまでソバを作りに来るかしらとは栗崎さん。
 2時風穴着、天気は快晴だが風が少しある、そのまま大船山東斜面を登り上がる、この尾根は結構傾斜があり木の根に縋りながら登ることもしばしば、ヤットの思いで、米窪の一端にでる、ここから段原まで米窪を半周するがミヤマキリシマや低い潅木が道を覆い顔や腕を引っかきまわす、段原に着くと目の前の大船山頂上付近は樹氷や残雪で白い世界が残っている、ここで4時となり快晴であるが冷えてきたので、女性陣には法華院へ下ってもらう。
頂上の天と地の間には我々3人のほかだれもいず雄大な景色と、静かで幸福な一時を過ごす。
 法華院には夕飯まえの5時45分に着く、ここで思いがけなく下関山岳会の山根氏に出会う、奥様を連れての孝行登山の様だ、無論その夜は山根氏を囲んでの宴会は言うに及ばず。   
私の記憶では例会として初めての法華院泊まり(記録では30年前に泊まったらしい)、飯の支度もせず、後片付けも無く後は温泉だけとは何と贅沢か、この温泉もいつまでも入っていたい極楽温度、お陰で湯あたりしてしまう。
15421歩

▼2月7日(日)
6時10分起床少し寒い、食堂に行くと気温−7℃と黒板にある、宿泊者50数人が一斉に食事を摂り、おもい、おもいに出発していく、我々も霜が降りた坊ヶづるを横切り大戸越(うとんごし)への路を行く、空は曇りであるが雲は高い、天気の回復に期待しよう。
いつもの大戸越への登りは火山灰質の真っ黒な土に足元を汚してしまうが今日の朝は水分を含む物、そして水溜りは全て凍っており靴を汚す事はない。
 大戸越では珍しく風は無く一服する、今日の楽しみである奥ゼリへは大戸越よりソババッケの方へ5分程下った所に立派な標識があり迷う事はない、奥ゼリへは難路とされ廃道扱いになっていると風の噂に聞いていたが、なかなか良い路で落葉を踏みながらテープの目印と、か細い路を行く、誰一人とも会わず我々八人御一行様である、所々に残雪があり昨日と同じ風穴に10時35分に着く、風は無くいつの間にか快晴となっている。
 風穴から黒岳の登りは、いつ登っても急な上にザラザラと小石が続き歩きにくい、上部になると道も落ち着き高塚山の頂上に着く。
 山頂でも我々だけだ、いつもは中高年の1名や2,3名は居るものだが、今日は例外らしい、展望を楽しんだ後は一目散に風穴まで下る。
 風穴からは周りの風景を楽しみ、春になれば落葉樹が織り成す若葉のシンフォニーが楽しめるだろうと、そんな想像をしながらソババッケまで下る。
 復路なので、かくし水も飛ばし一路男池へ、散策路に出ると軽装の観光客がチラホラ、男池で水神さまに水を分けてもらい有り難く頂く事にする。
 帰りは今日の汗を九重町の温泉施設「見晴らしの湯」でサッパリし、千円高速を駆って長崎着は8時、参加費は12.500円。
 久住例会のコースとしては少しマイナーであったが1日目に3人2日目は誰とも会わず、ひと気の無い静かな例会であった。
 1855歩

参加者:会員8名