第1494例会 英彦山 オオヤマレンゲ

田尻 博子

 梅雨真っ只中、お天気も心配だが今年は開花が早そうで、そちらも気にかかる。
 高速を降りてからの道中が長いと思い、早朝6時高速今村PAに集合。
 参加者は北部8名、南部4名の12名、配車の都合良く3台の車で出発。
杷木IC〜県道52〜国道211〜小石原国道500と順調に走り、登山口の高住神社に着いたのは8時半だった。
 8時40分小雨が降っており全員雨具を着けて出発する。
これ以上ひどくならないと良いが、とりあえず、最初の「オオヤマレンゲ」に出会う所までは行きたい。
参道の石段を登り、本堂の前から右手に行くと「九州自然歩道」の道標がある。
濡れた石段の山道を50分ほど歩くと先を歩く登山者が立ち止まっていて、いよいよ「オオヤマレンゲ」のお出まし。

オオヤマレンゲ

エゴの木
 純白の姿は清々しい華やかさ。蕾のふくらみが何とも言えず良い。茶色に枯れた花もあるが、まだまだ蕾もあり、もう暫らくは楽しめそうだ。
 雨もひどくなりそうにないので、北岳を目指す。この後「オオヤマレンゲ」は北岳手前の鎖場付近、中岳手前にもひっそりと咲いていた。
辺りはブナ林に濃いガスがかかり深山の趣き、大きな古木に「イワガラミ」が満開の花を付けていて見ごたえ十分。10時北岳山頂着。
 しめ縄で囲まれた立ち入り禁止の聖地があり、英彦山は信仰の山だと知らされる。11時前には中岳(1180m)の屋根のある休憩舎で早い昼食にする。
 展望も利かないので、予定していた南岳往復は割愛することにして、表参道の石段を下る。20分程下った産霊(むすび)神社にも「オオヤマレンゲ」がある。
ここの木は丁度見頃で、しかも花が見やすい位置にあり、撮影に、観察に最適。最後の花を楽しみ、途中から紅葉谷経由・高住神社の標識に従って右折する。
その後バードライン入り口方向に進み、キャンプ場を経てスキー場に出る。途中エゴの木の大木が目を見張るほどの見事な花を付けていた。
 高住神社(豊前坊)の旧参道の石畳を歩く頃には日も差してきて暑くなる。
 皆、雨具の上を脱ぎ、下を脱ぎと身軽になる。
 石畳の脇の田川農林高等学校の演習林に、放浪の詩人種田山頭火作「すべってころんで山がひっそり」の句碑がある。昭和4年の作ということだが、当時は山も深く、道も険しく、一人で歩くには本当にひっそりした道だったのだろう。今日ですらとても静かだ。
 他の登山者もなく我々だけの静かで気持ちの良い山道を歩き、13時出発の高住神社駐車場に戻る。
 英彦山温泉「和(なごみ)」で温泉に入り、今日は車の乗り合わせが良いので、現地解散とする。
 長崎着は5時前。雨もひどくならず、「オオヤマレンゲ」の開花時期にも間に合い、お天気のおかげで静かな英彦山を楽しむ事ができた。

参加者:会員12名