第1481例会 長崎港一周A

西川 陽

2/18の「長崎港を囲む山歩き2回目」は、前回1/14に下った稲佐山大谷口から天門峯→女神大橋→大久保山を歩く長崎港に最も身近に接するコースである。
 当日は参加者8名。集合場所は海抜約100mの老人福祉施設「シンフォニー稲佐の森」バス停。ウォーム・アップがてらに 水の浦方面から登ってくる人がいるかな?と期待していたが、そこは「のんびり山行」、全員が同じバスに乗車していた。
9:10稲佐山大谷口に向けて出発。天候は前回とは異なり晴天、振り返ると長崎港越しに平成新山もよく見え、改めて「山歩きは天気が一番」を実感。約20分で大谷口分岐点へ。
休憩後、高圧線沿いに秋月・入船町の山中を歩く。10:30大浜・飽の浦の中間点にある「入船が丘」バス停近くに降り、そこから再び山中に入り11:15西立神峠へ出る。
川口宅入口と表示のある畑の中の小道を歩き陸軍碑を経由して11:35西泊中学校到着。ここで休憩後、天門峯を目指す。
この間、海抜40〜260mのアップダウンを何回も繰り返すも適度に休憩をとるため疲れは少ない。正午、木鉢教会の鐘の音や長崎港の船の汽笛が聞こえ、長崎ならではの風情を感じる。
12:15天門峯(海抜約150m)に到着。ここで昼食をとる。天門峯は「しらと」と読むとのこと。

天門峯で

神埼神社男神・女神
 峯は周辺の雑木が伐採され長崎港は勿論、西側の神の島方面まで見通しがよくなっていた。
冬晴れのもと、眼下の女神大橋は青い海に映えて美しい。また、ここにある古い岩には、なにやら2行刻字されていた。
右側は「地理局測点(点は昔の字)」のようであったが左側は判読できず。これはこの峯が要衝の地であった証であろう。
昼食後、女神大橋の袂にある「神崎神社」参拝、ここには鳥居や祠が多数あり。この地区の「男神」とともに女神地区から移設された「女神」も祀られていた。
 女神大橋(’05/12月竣工、全長1289m)では進行方向・右側歩道を初めて歩く。気温9度、風もなく長崎港の外側・香焼方面の景色が楽しめた。
大橋を約20分かけて歩いた後、13:55下水処理場横から大久保山を目指して急登。魚見台場跡を経由して「地理局測点・明治9年5月」の刻字のある標石や大きな幹が相当数ある珍しい木・・・・葉がマテガイに似た椎の木で「マテバシイ」とのこと・・・・を後にして荒れた竹林に入り、14:35大久保山山頂へ到着。(標高233.7m)

マテバシイ
 山頂は見通し無く、山頂の三等三角点標石より約50m南にある「子午線標」を確認する。高さ1m、幅30cm程度の四角柱で上部に方位指標あり、コンパスを当てると当然ながらピッタリ。これは八郎岳にある天測点の対となる子午線標で「ここより南約4.6q地点に八郎岳一等三角点及び天測点」の表示あり。
長崎の街からみて長崎港・女神大橋の右側に位置する「天門峯」と共に左側にどっかと居座る「大久保山」の位置づけ・存在感がよくわかる。
山頂で10分休憩後、竹薮の中を新戸町方面を目指して下山、薮は荒れており道を探すのに苦労したが15:20本日の終点、戸町中学裏に到着、解散とした。
所要時間約6時間、実質歩行は約4時間強(小生の万歩計では16千歩)距離的には短かったが、標高差約200m強のアップダウンを繰り返したために変化があり、それなりに山行の充実感はあった。
また、今回は時間的余裕があったため普段は通り過ぎるような場所もじっくりと観察することができて「長崎さるく」のような「新発見・再確認」ができたことが収穫であった。

参加者:会員8名