第1430例会 九重ミヤマキリシマ山行
西川 陽
6月の九州の山といえば、やはり「ミヤマキリシマの九重連山」であろう。
坊がつるを拠点とした山行は例会初参加の2000年5月以来7年ぶり2回目であるが、ミヤマキリシマ開花時にこの地を囲む3つの山(三俣山・平治岳・大船山)に登れたことに満足している。
6/9(土)曇、6:00今村PAへ8名集合、車2台で出発。山田SAで朝食後8:40長者原へ到着。
長者原で共同装備・食料等各人へ分配、久しぶりの重量級荷物を担ぎ、9:10雨が池経由で坊がつるへ向かう。途中、先年の水害・土石流で崩壊した箇所もあったが、林の中は木々の緑が美しく重荷の影響か通常以上に感じる柔らかい土の感触がよかった。雨が池で休憩後11:30坊がつるキャンプ場到着。テント設営・昼食後12:12三俣山を目指す。
坊がつる−三俣山ルートは厳しい直登コース。途中から降り出した雨の中きつかったが、ひたすらに登り13:53南峰(1743m)へ到着.山頂は濃霧で視界ほとんどきかず、他の登山者も1名のみ。
九重ミヤマキリシマの写真は大船・平治岳側から三俣山側を写したものが多いため、この逆を山頂から撮ろうと思っていたが実現できず。濃霧のため他の峰へは行けず10分足らずで登山ルートから坊がつるへ降りる。
15:00過ぎ坊がつるへ着いたが「何はともあれビールの調達」と法華院温泉山荘の売店へ直行。本番前の試飲で生き返る。
売店のエビスビール500m?は400円、良心的価格が嬉しい。下山が早かったため16:30頃より夕食・宴会開始。リーダー持参の「改定版 山の歌集」で賑やかに合唱。
キャンプ場のテント数は昼過ぎ三俣山中腹から数えたら40弱、夜はもっと増えたようだが時間が早かったために他の迷惑にはならなかったものと自己解釈して早めに就寝。
6/10(日)、4時過ぎ起床、曇、4:43平治岳に向けて出発。大戸越で休憩後、登り専用路で南峰へ。山頂斜面はミヤマキリシマでピンクに染まっていたが視界はよくない。6:17南峰到着。ここから霧の中、本峰(北峰)へ向かい6:36平治岳山頂(1643m)へ着く。この付近のミヤマキリシマは花芽を体長2p程度の青虫に食われており悲惨な状態。平治岳登山路には各所に「一人一石運動」の表示があったが登山者の多い平治岳で「一人十匹害虫駆除運動」をやれば少しは花芽も守れようとのメンバーの提案あり。
再び大戸越に下り行動食を取った後、北大船ルートで大船山を目指す。7:59北大船(1706m )到着後段原へ、段原の標識に設置の温度計は4℃。歩いているから寒さは感じなかったが この付近のミヤマキリシマはつぼみも多く平治岳周辺に比べて開花が遅い。またイワカガミの群生も散見された。
8:25大船山(1783m)山頂到着。山頂の登山客は20名程度。記念撮影後、一瞬 風が吹き澄み切った青空や山頂下の御池が見えた。
8:35下山開始、下山時には多くの登山客と行きかう。出発してから約5時間でキャンプ地に帰還。天気も晴れてきて、青空の下、風が心地よい。
10時過ぎからビール・ビビンバ飯・ソーメン等の豪華朝食兼昼食、朝飯前の運動で食が進む。
各自昼寝等休憩の後、12時に坊がつるを出発、13:55長者原へ到着。長者原から国道210号線沿いの「九重温泉館・みはらしの湯」で入浴後一路長崎へ。18時 川登で解散した。
行動等は以上であるが、今回の山行は 宿泊地車横付けに慣れていた小生にとって「高低差は少ないものの、それなりの荷物を担ぎ、往復4時間程度歩いたこと」は意義があった。
また、肝心のミヤマキリシマは、メンバーの話では年々開花状況が後退している様子であるが、自身の記憶力(ボケの進行状況)確認を含めて数年に一度は出向いて自分の目で直接生態系の変化等を観察・確認する必要があるなと感じた。
ともあれ、歌に出てくる「四面山なる坊がつる」から3つの山を一度に登ったことの満足感は大きい。また、ミヤマキリシマ鑑賞登山でラッシュとなるこの時期、時間待ちすることなく終始一定のペースで山行ができたことはリーダー及び元気なメンバーのおかげであると感謝している。有難うございました。
コースタイム
6/9(土)今村PA6:00⇒8:40長者原9:10⇒10:40雨が池10:47⇒11:30坊がつる12:12⇒13:53三俣山(南峰)14:05⇒15:05坊がつる
6/10(日)坊がつる4:43⇒6:17平治岳南峰⇒6:36平治岳本峰6:42⇒7:07大戸越7:17⇒7:59北大船山8:03⇒8:25大船山8:35⇒9:45坊がつる12:00⇒13:55長者原⇒14:40九重温泉館15:45⇒川登18:00
参加者:以上8名